市町村防災通信システム

地域防災無線システム、同報系、移動系防災システム

地域防災行政無線システム

市町村が災害対策を円滑に実施するためには、地域の公共機関や警察、消防、電力会社、ガス会社、電気通信事業者、病院等の生活関連機関との連携が欠かせません。

移動系防災行政無線の機能を持ちながら災害時にこれらの機関と相互に密接な連絡体制を確保できるシステムが「地域防災行政無線システム」です。

デジタル方式を採用することによりこれまでのアナログ方式による音声主体の通信から、データ・画像等のマルチメディアの伝送が可能な通信ができるようになってます。

デジタル方式の採用
デジタル方式は、アナログ方式に比べ、携帯電話のような双方向での通信が可能となり、緊急災害時等において迅速かつ円滑な情報伝達が可能となるほか、データ通信に優れ、秘話性も向上することから個人情報等の保護にも期待されています。また、デジタル化により、周波数を狭域化することが可能となるため、空いた周波数を他のユーザーの方が利用することも可能となります。
広範囲な通話エリア
中継局を設置することにより、通話エリアを拡大することができます。また、同システムであれば、近隣の市町村から一斉通信や割込み通信が行えます。
多彩なシステム内容
従来からの単信通話方式のほか、１周波数同時送受信方式があります。
１周波数同時送受信方式では、構内交換機への接続が可能となり、内線電話機から移動局、関係機関等へ複信通話が可能となります。

市町村防災行政無線システムは、同報無線システムと移動系無線システムに分別されます。

同報系無線システム
屋外拡声子局や地域の各家庭、事業所などに設置される個別受信機を使用して、市町村役場から地域住民に災害、行政情報などを伝達するためのシステムです。
移動系無線システム
市町村役場に基地局を設置し、基地局と移動局または、移動局相互間で防災行政に関する通信を行うものです。市町村役場からの一方的な情報伝達ではなく、災害現場などの情報をいち早く市町村役場へ伝達することができます。

同報系無線システム
情報を各子局、個別受信機に対して一斉または、地区別に通報できます。災害時には、危険地区への災害情報、避難誘導、災害復旧等の情報を伝達します。平常時には、時報のお知らせ、行政事務情報、気象情報などを伝達します。
移動系無線システム
現場での状況を市町村役場へ即座に連絡できます。災害時には、現場での災害状況、救援活動の連絡等に使用します。平常時には、一般行政事務の連絡等に使用します